サウナは、フィンランド人にとって国民的な習慣です。単なる熱い部屋ではなく、リラックスや健康、そしてウェルビーイングを支える大切な入浴文化のひとつです。何千年にもわたり世代から世代へ受け継がれてきたサウナは、今もなおフィンランドの日常生活に欠かせない存在です。
現在でも、フィンランド人のおよそ5人に4人が少なくとも週に1回はサウナを楽しんでいます。そして2020年には、フィンランドのサウナ文化がユネスコ無形文化遺産の代表一覧表に登録され、その世界的な価値が認められました。
初めてサウナを体験する方も、より本格的なフィンランドサウナを楽しみたい方も、ぜひ次の10のヒントを参考にしてみてください。
1. 時間に余裕を持つ | 2. シャワーから始める | 3. オープンな気持ちで入る | 4. フィンランド流のマナーを守る | 5. 自分の身体の声を聞く | 6. ロウリュを楽しむ | 7. クールダウンして休憩する | 8. サウナのリズムを繰り返す | 9. ヴィヒタ(サウナウィスク)を試してみる | 10. ゆっくりと締めくくる

1. 時間に余裕を持つ
サウナを楽しむときは、十分な時間を確保しましょう。サウナは急ぐものではありません。タイマーや、予定の詰まったスケジュール帳、スマートフォンから離れ、自分自身のための時間を過ごしましょう。
また、サウナの直前に重めの食事をとるのは避け、セッションの前後や途中でしっかりと水分補給を行うことも大切です。

2. シャワーから始める
サウナに入る前に軽くシャワーを浴びて、一日の汚れや汗、メイクなどを洗い流しましょう。アクセサリー類や眼鏡は、高温によって傷んでしまう可能性があるので、事前に外して安全な場所に置いておくことをおすすめします。

3. オープンな気持ちで入る
好奇心と穏やかな気持ちを持ってサウナに入りましょう。ベンチに腰掛け、ゆっくり呼吸をしながら身体を温めていきます。サウナは、自分自身や五感、そして「今この瞬間」と向き合う時間を与えてくれます。

4. フィンランド流のマナーを守る
フィンランドでは、家庭用サウナや同性同士のサウナでは裸で入ることが一般的です。一方、男女混合の公共サウナでは水着を着用することが多くあります。訪れる施設のルールや案内に従いましょう。
また、快適さと衛生面のために、サウナベンチにはタオルを敷いて座りましょう。
共有サウナでは周囲への配慮も大切です。ロウリュを行う前には周囲の人に一声かけ、落ち着いた穏やかな雰囲気を保つよう心掛けましょう。

5. 自分の身体の声を聞く
リラックスしながら、自分自身の感覚を大切にしましょう。肌が赤くなったり、汗をかいたりするのは自然なことです。無理をしたり、長く入り続けたりする必要はありません。
暑いと感じたら下段のベンチへ移動したり、外へ出たり、いつでもクールダウンして構いません。

6. ロウリュを楽しむ
熱さに慣れてきたら、サウナストーンに少量の水をかけてみましょう。フィンランド人はこれを「ロウリュ(löyly)」と呼び、サウナ体験の魂とも表現します。
立ち上るやわらかな蒸気と熱の波が肌を包み込む感覚を楽しんでください。

7. クールダウンして休憩する
休憩したくなったら、落ち着いてサウナ室を出ましょう。その際にはドアをきちんと閉めることも忘れずに。
冷たいシャワーを浴びたり、水風呂に入ったり、新鮮な空気の中で外気浴をしたりして身体を冷まします。フィンランドでは、湖や海で泳いだり、冬には雪の中を転がったりしてクールダウンすることも人気です。
その後はラウンジや屋外でしばらく休憩し、心地よい余韻を味わいましょう。十分な水分補給も忘れないようにしてください。

8. サウナのリズムを繰り返す
準備ができたら、再びサウナに入りましょう。フィンランドサウナの基本リズムはとてもシンプルです。温まる → 冷やす → 休憩する → 繰り返す。回数に決まりはありません。自分の身体と相談しながら、心地よいと感じるペースで楽しみましょう。

9. ヴィヒタ(サウナウィスク)を試してみる
機会があれば、フィンランド語で「ヴィヒタ(vihta)」または「ヴァスタ(vasta)」と呼ばれるサウナウィスクを試してみましょう。これは白樺の若い枝を束ねて作られる、伝統的なサウナアイテムです。
白樺の葉で身体を優しくたたくことで、心地よい刺激を感じられるだけでなく、血行促進や肌のリフレッシュ効果も期待できます。

10. ゆっくりと締めくくる
サウナを十分に楽しんだら、最後に身体をしっかり洗いましょう。泳いだりシャワーを浴びたり、静かにリラックスした時間を過ごしたりするのもおすすめです。
サウナの後にすぐ日常へ戻ろうとせず、余韻をゆっくり味わいながら心と身体を落ち着かせてください。サウナの後は、いつも以上に心地よい眠りにつけるかもしれません。