イギリスで行われた新たな研究により、サウナ浴はリラクゼーションや身体的な健康効果だけでなく、心の健康を支え、帰属意識を高め、人とのつながりを生み出す効果もあることが示されました。
この研究は学術誌 Social Science & Medicine に掲載され、イギリス国内の1,900人以上のサウナ利用者の体験を分析したものです。研究者たちは、定期的にサウナを利用している人ほど身体的・精神的なウェルビーイングが高い傾向にあることを発見しました。特に大きな効果が見られたのは、自分がサウナコミュニティの一員であると感じている人々でした。
研究結果によると、週に1回以上サウナを利用する人は身体的ウェルビーイングが高い傾向にあり、月に1回程度の利用でも気分や心の健康の向上が見られました。研究者たちは、サウナのウェルビーイング効果は単なる熱による生理的な作用だけではなく、サウナを取り巻く習慣や儀式、共有体験、そして社会的な交流にも深く関係していると指摘しています。
主任研究者のマーサ・ニューソン氏は、サウナを「日常生活の忙しさから一歩離れ、他者との本質的なつながりを感じることのできる儀式的な空間」と表現しています。この研究では特に、「感情的シンクロニー(Emotional Synchrony)」と呼ばれる概念に注目しています。これは、同じ瞬間や体験を他者と共有しているという感覚を意味します。
この研究結果は、イギリスでサウナ文化が急速に広がっている現在の状況とも重なります。The Guardian によると、すでに国内には数百のサウナ施設が運営されており、今後さらに大きな成長が見込まれています。人々はリラクゼーションやリカバリーのためだけでなく、コミュニティとのつながりや「今この瞬間」を感じる体験、そしてデジタル機器から離れる時間を求めてサウナを利用するようになっています。
また、これまでの研究でも、定期的なサウナ浴には睡眠の質の向上、血圧の低下、ストレスの軽減、さらには心血管疾患のリスク低減といったさまざまな健康効果があることが報告されています。
研究出典:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S027795362600136X